対中強硬策で危機回避を!



 攻撃されたら適切に反撃する。これが危機を回避する鉄則だ。
 尖閣を巡り日中対立が生じているが、譲歩や配慮ばかりの日本は、中国に対する対応を一々間違えている。
 中国人船長を逮捕した事件を思い起こしてほしい。あの時、中国人船長を仙谷が勝手に釈放させて何が起こったか?、途端に中国は、日本への対応をエスカレーションさせて来た。逮捕されたフジタの社員は解放されず、レア・アースが禁輸され、ガス田共同開発がストップし、新たな監視船が尖閣にやって来た。
 つまり、中国は、相手が弱いと見るや、どんどん嵩にかかって攻撃して来る国なのである。こちらが譲歩してあげれば相手も引くだろう・・・なんて思うのは、日本人同士か、日本人との付き合いを良く知る人間の間でしか、通用しないやり方だ。何故なら、国際的には、自己の権利主張がどこまで通るか、拒絶されるまで徹底的にチャレンジするのが正しいと考えるのが普通だからだ。
 WiLL2005年8月号「繁栄のヒント」に日下公人氏が書いた文章を紹介しよう。

チャーチルの[第二次世界大戦回顧録]のなかにこんなことが書いてある。
 日本人は無理な要求をしても怒らず、反論もしない。笑みを浮かべて要求を呑んでくれる。しかし、これでは困る。反論する相手を捩じ伏せてこそ政治家としての点数があがるのに、それができない。それでもう一度無理難題を要求すると、またこれも呑んでくれる。すると議会は、いままで以上の要求をしろという。無理を承知で要求してみると、今度は、笑みを浮かべていた日本人はまったく別の顔になって、「これほどこちらが譲歩しているのに、そんなことをいうとは、あなたは話の分からない人だ。ことここにいたっては、刺し違えるしかない」といって突っかかってくる。
 これは、昭和十六(一九四一)年十二月十日、マレー半島クァンタンの沖合いで、イギリスが誇る戦艦プリンス・オブ・ウェールズとレパルスの二隻が日本軍によって撃沈されたときの日記だが、チャーチルは、これによってイギリスはシンガポールを失い、インドでも大英帝国の威信を失うのではないかと心配しながら書いている。
 チャーチルは、「日本にこれほどの力があったのならもっと早くいってほしかった。日本人は外交を知らない」と書いている。つまり、日本は相手に礼儀を尽くしているだけで外交をしていない、外交はかけひきのゲームであって誠心誠意では困る、ということらしい。』(http://mechag.asks.jp/187345.html

 今起こっている事態は、正にこれだ。
 中国国内には様々な派閥があり、激烈な権力闘争がある。13億人も居る国だ。一枚岩では無いのである。その中では恐らく、こんな会話もなされている。
中国内強硬派 「今日本を強く一押しすれば必ず譲歩する。確実だ。」
中国内穏健派 「否、そんなことしたら日本から激烈な反応を招くから止めろ!」
 こう言う中国内部の闘争があるとき、日本が譲歩に譲歩を重ねれば、当然、強硬派の意見が強くなる。「ほら見ろ、俺たち強硬派の言った通りじゃないか!」となるからである。
 だから、中国内穏健派の後押しをしたいなら、日本側が、強烈な外交カードを積極的に切って、予想外の激烈な反応を見せなければならないのである。
 それなのに、日本は手持ちカードを使わずに捨ててしまう。先日の6隻の監視船が来た時も(http://d.hatena.ne.jp/NOFNOF/20120915/1347668344)、日本の強い意思を伝えられる絶好のチャンスだったのに何もしなかった。前の時みたいに、逮捕した中国人船長を自発的に釈放・・・そんな自爆外交をすれば、どんどん強硬派が主流になって襲いかかって来るのに。
 国際外交をしたいなら、相手の弱いところを責め、相手が「もうやめてくれ」と哀願するような恐怖を与えなければ駄目だ(今は、中国が暴動を激化させて日本に対してこれをやっているところだが、暴動は両刃の剣だから、連中はどこまでも続けられないだろう・・・逆に日本としては、暴動が反政府活動になるまで、更に激化させ、中国を恐怖させる方法を取るべきだ)。
 では、日本が今、直ちにするべき事は何か。
 まず尖閣周辺への海保と海上自衛隊大量配備・・・これは、中国が企む漁船大量侵入作戦を粉砕し、領海侵犯した船を一隻残らず拿捕するためだ。ここで大量に漁船やその船員、調査船などを捕獲できれば、それ自体が強い外交カードになる。船員や機材の解放の為の外交交渉を、何年でも延々と、こちらの条件を釣り上げながら出来るからである。
 そして、次にするのは、対中国ビジネスの一部停止である。対中ビジネスには日本側にデメリットのある部分が多い。そうした部分を停止して行くのである(http://ameblo.jp/fx-kuririn/entry-11331026470.html)。中国も日本に依存している部分があるのである。連中は悲鳴を上げるだろう。
 それから勿論、日本が行っている中国人への様々な優遇策も即時停止だ。日本が行う中国人への優遇策は多岐に渡っており、何でここまで優遇するか・・・というものが沢山ある。尖閣が日本領だと中国が認めない限り、中国人優遇など停止して当たり前だ!
 中国の諺に「柔らかい土は深く掘られる」というものがある(確か評論家の金美齢さんが言っていた)。だとしたら、日本は、対中国関係に於いて、柔らかい土では無く、固い岩盤でなければならない。
 付け焼刃では駄目だが、今は、日本も先の先まで中国の出方を読んで、強烈な外交カードを次々繰り出してゆくべき時なのだ。



第二次世界大戦〈1〉  文庫>



<日本は強烈な外交カードを切れ!、クリック宜しく。 m(_ _)m>

人気ブログランキングへ



(リンク)
http://deliciousicecoffee.blog28.fc2.com/blog-entry-4791.html
http://hirotaka2235.blog35.fc2.com/blog-entry-2721.html 
http://hangyakusurubusi.blog.fc2.com/blog-entry-319.html