爆心地のビールは飲めるか?



 ちょっと興味深い記事を見つけたので紹介する。
『核戦争が勃発し、核爆弾が投下されたとする。水道は止まり、飲み水はない。近所のコンビニの建物は爆風で吹き飛んでしまった。だが、コンビニの跡地には、かつてそこで販売されていた缶飲料が散らばっている。さて、これは飲んでも大丈夫なものだろうか?
 1957年に米国政府が実施した実験「The Effect of Nuclear Explosions on Commercially Packaged Beverages(店頭で販売されている飲料に対する核爆発の影響)」がこの疑問に対する回答を与えてくれる。米国の公共ラジオ局 ナショナルパブリックラジオ(NPR)が同実験の詳細を伝えた。
 NPR が伝えたところによると、米国政府は、缶やビンに入ったソフトドリンクやビールを爆心地付近の様々な場所に配置し、核爆弾を爆破させ、飲料に与える影響をテストしたという。同実験は、敵国からの核攻撃を受けた場合、どのように水資源を確保するかを調査する目的で実施された。
 米国政府は、広島型原爆を上回る TNT 20kt と 30kt の核出力を持つ2つの核爆弾を爆発させた。この実験の結果、缶飲料はすべて無事だったという。
 ビン飲料も多くが無事だった。いくつかのビンは、ビンが置かれていた棚が落下したり、爆発で飛んできた破片が当たったりして破損したが、驚くほどの多くのビンが損傷せずに残ったという。
 また、缶やビンなどの容器は爆発の衝撃に耐えただけでなく、容器内部の飲料を核汚染からある程度保護したという。飲料は、爆心地に近いほど汚染されていたが、汚染の程度は軽度だったとされている。
 同実験レポートの著者は「飲料は、緊急時の水資源として十分飲用に耐えるもの」であったとし、「短期間の飲用であれば、身体に害はない」としている。
 同レポートには、飲料の味についても言及している。爆心地から387メートルの場所に配置された飲料の飲用テストを実施した結果「十分に販売できる品質であった」が、「味には若干の変化があった」そうだ。
 この実験から得られる教訓とは?
 NPR の記者にこのレポートを提供した科学史家の Alex Wellerstein 氏は、万が一のために、地下室などにビールを保存しておくのはよいことだ、としている。
「次回ビールを買いに行くときには、ビールを買いだめしておくべきだ。それは単に次の[週末]を過ごすためのものではなく、[終末]を生き延びるためのものになるかもしれない」(2012年9月24日 japan.internet.com 編集部)』(http://japan.internet.com/interestingly/20120924/1.html
 食べ物の品質を見る為に核実験?、そこまでしなくても、照射施設で放射線源コバルト60かなんか使って実験すれば分かりそうなんだけど・・・昔は実際に核爆発させた方が早かったんでしょうか・・・!
 しかし、ここから理解できるのは、核大国は想像以上に核爆発や放射能の影響について、実証的な知識を持っているという事。
 本来、被爆国である我が国にも、こうした知識はあるはずだ。しかし戦後日本では、イデオロギー的な影響からか、「核=放射能=怖い」という短絡的な思考回路が人々の中に形成されているだけだ。
 実のところ、私も福島原発事故が起きる前までは、放射能を非常に恐ろしいものと内心感じていた。少しでも曝されたら死ぬのでは?
 そう信じていたのは、原爆やチェルノヴイリなどの被害報道をプロパガンダ的に浴びせられながら、それに対して無批判で過ごしていたからだ。そうしたプロパガンダは、放射能=怖い、というメッセージ以外に情報を持っていなかった。
 しかし福島原発事故を経験した後、その印象は全く変わった。福島の事故では、確かに大量の放射性物質が放出されたが、明確に放射線が原因で無くなった人は1人も存在していないのだ。
 それまでの私の信念では、大規模原発事故が発生すれば、数千人くらいは短期間に死ぬだろうというのが漠然とした確信になっていた。ところが、そんな結果には全くならなかった・・・!
 つまり、過剰の放射能は確かに恐ろしいが、それには限度があって、ここまでは危険だが、ここら辺までは危険ではない、という範囲の存在を、体験から実感したのだ。
 それがわかると、原発に対する見方も変わった。以前は、原発放射性廃棄物に関して否定的な見方をしていたのだが、事故後は、人間が取り扱えない物というのは、明らかに言い過ぎだということに気がついた。
 人類は、危険なものを扱う技術を得たからこそ文明を発展できた。火や内燃機関、電気、それぞれ恐ろしいものだ。原子力も恐ろしい。だが、人間はそれを安全に扱う技術を手にして生きて来た。
 福島原発事故は不幸な出来事だった。しかし、それだけで原発廃止を議論するのは、あまりに短絡的だ。つまり、その議論は「放射能=危険」というプロパガンダにより与えられた、短絡的な知識を根拠としているだけの議論だと感じるからだ。
 実際には「放射能=レベルによっては危険だが、安全なレベルもある」というのが正しい。とすれば「原発=危険」ではない。
 危険な原発もあるが、危険ではない原発管理の方法を見出だし、それを安全な範囲で制御することも、人類の英知は可能にするだろう。
 少なくとも、爆心地から387メートルの場所に置かれたビールでさえ、非常時には安全に飲む事が出来るのだから。



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