廃刊?、米ニューズウィーク



 米ニューズウィーク誌が紙媒体の販売を終了するという。
『米有力週刊誌ニューズウィークの発行元は18日、12月末を最後に約80年間続けてきた米国での紙媒体の販売をやめると発表した。13年初めから完全に電子版に移行する。
 紙媒体での広告収入が減少する一方、電子版の購読者が増加。タブレット端末の急速な普及もあり、ネット化に踏み切る。
 電子化後は「ニューズウィーク・グローバル」の名称で、世界共通の内容にする。
 ニューズウィークは1933年創刊。広告収入の落ち込みで赤字が続き、ワシントン・ポスト社が2010年に売却。その後、米ニュースサイト「デーリービースト」と統合していた。(毎日新聞 2012年10月19日)』(http://mainichi.jp/select/news/20121019k0000m030111000c.html
 米ニューズウィーク誌は、紙形態の雑誌は廃刊となり、電子版のみになるらしい。しかし日本版ニューズウィークの冊子体発行はまだ続くようだ(http://www.newsweekjapan.jp/information-newsweekus.php)。
 これも時代の流れだ。
 しかし、タブレット端末を使った電子書籍というのは、これから紙の本を駆逐する事になるのだろうか?
 米ニューズウィークのように、電子版の形態でしか発行されない情報のようなものが増えてくると、そうした情報にアクセスする事を希望するなら、電子書籍を読まざるを得ない・・・と言う事になる。そう言う流れで言えば、電子書籍の普及は益々進むはずだ。
 けれども、いわゆる電子書籍は、電子端末上で、本のテイストを再現する事に拘っているが、何故、本の表現形式を再現しなければならないのか。単純に情報を提供するのであれば、ブログやメルマガの形態でも良いように思うのだ。
 電子書籍の方が読みやすい・・・もしそういう理由があるならば、ブログやメルマガも、電子書籍形態で提供した方が良いと言う事になる。でもそうなのか?、どうも違うように思う。米国で展開されたキンドルのような専用電子ブック端末は、恐らく電子書籍コンテンツ提供側の都合というか、力関係だけで存在が許されていたようなものだ。本来であれば、専用電子ブック端末なんて要らない筈だ。専用電子ブック端末と他の似たようなモバイル端末の幾つもの端末が必要なんて、どうなんだろう。そのためか、最新版のキンドルは限りなくiPADに近いものになったみたい。

 電子書籍も、インターネット上に浮かぶ膨大なコンテンツ情報の一つに過ぎない。
 そのインターネット上には、無数の情報が並んでいる。有料コンテンツ以外は、課金されない無料の情報もあふれている。
 そういう情報の海の上で、一部を除き課金を前提にして提供される情報が電子書籍だ。電子書籍コンテンツ提供側は、一冊一冊の電子書籍利用料を安く設定しても、マスとして膨大な電子書籍コンテンツ全体を管理できれば大きな収益を得られると見込んでいる。けれども、問題がある。
 提供される電子書籍は膨大だ。これまで人類が生み出した過去の出版物から、全く無名の人達の自費出版本のような本まで、何万冊もの本が電子書籍端末からアクセスできるだろう。だが、人が一度に読める本は、普通は一冊だ。読みたい本へどうやって到達するのか。
 書店に行く。本を手に取る。書店で全部を読み切る時間はないが、面白そうか、そうでないか、取りあえずページをめくる。書店なら、その時、全ての章、ページに、とりあえず目を通す事が出来る。気になる部分だけじっくり読んでもかまわない。と・・・そう言う事が、課金情報である電子書籍の立ち読み機能では気軽に再現出来ない。全てのページをパラパラとめくり、好きな部分を拾い読みして、直感的に、この本は読む価値がある・・・という印象を、電子書籍の場合には持ちにくい気がする。
 結果として、つまらない本を手にする場合もある・・・価格が安くても、当たる割合が低いとなれば、ユーザーが離れてしまうのでは?
 書店、或いは図書館の書棚で、目的のコーナーに置いてある本を片っ端から手に取り、ページをめくり、そして次の本へ手を伸ばす。そのスピード感と手軽さ、読みたい本を探す時の高揚感や自由さ・・・そういう感覚の再現に、電子書籍端末は、成功したのだろうか?・・・それが、紙の本が提供する価値とは、また別の価値ならば、紙の書籍やリアル書店も、生き残る道があるように思う。
 



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