3Dプリンター銃に物議



「3Dプリンター銃」なるものが、米国で物議を醸しているという。
『昨年12月に米コネティカット州で児童らが犠牲になった銃乱射事件をきっかけに、米国では銃規制をめぐる議論が盛んになっている。そんな中、米テキサス州非営利団体が開発した「3Dプリンター銃」が物議を醸している。
「ディフェンス・ディストリビューテッド」は、ライフル銃AR−15のレシーバー部分の設計図を開発。設計図はダウンロードすることができ、3Dプリンターを使えばその部分の複製を作ることが可能だ。レシーバー部分が3Dプリンターで作られた銃も、本物と同じように発砲することができる。
 団体の創設者コーディー・ウィルソン氏は、「デスクでプリントアウトできる武器製造のシステムを現実のものにする。コンピューターがあれば、そこで武器が作れるという仕組みだ」と語る。同氏によれば2月25日以降、AR−15だけで1万回以上のダウンロードがあったという。
 だがこうした動きに反対する声もある。「3Dプリンターでプラスチック製の銃が作れるようになるのは非常に恐ろしい。銃を買う時に行われる身元調査も実施されず、精神的に重い病を抱えた人や子どもでも手に入れることができてしまう」。ニューヨークなどで銃規制の強化を訴える非営利団体の関係者は不安を募らせる。
 また、プラスチック製の銃は金属探知機にも引っかからないため、安全保障面での大きな課題となると指摘する人もいる。(2013年03月2日 ロイター)』(http://jp.reuters.com/article/jpUSpolitics/idJPTYE92100N20130302

 3Dプリンター銃?、何のことやら?、と思う方もおられると思う。まず3Dプリンターについて。色々な種類の物があるが、例えば以下の動画の様な物である(動画はインクジェット型のものだが、3Dデータを造形する手段としては、他にも光樹脂を使うタイプや、切削加工するタイプのものなど様々開発されている)。

 こうした3Dプリンターを使い、銃の3Dデーターをダウンロードし、銃の部品を作り、組み立てると銃が完成するというわけだ。ただ、現時点では銃の一部しか作る事はできないようだ。構造は再現出来ても、材質は再現できないから強度などは問題だろう。
 それから、弾薬は別に準備する必要がある。火薬をプリントすることは、今の技術では出来ないからだ。
 けれども、銃をデータとして転送できるというのは、様々な社会的影響が懸念される。日本のように厳しい銃規制をしている国では(http://d.hatena.ne.jp/NOFNOF/20111016/1318781990 http://d.hatena.ne.jp/NOFNOF/20111112/1321072678)、発射可能な銃、即ち3Dプリンター銃の製造も違法である。
 従って、将来的には、銃取り締まりに新たな課題を生じるだろう。取り締まるポイントとしては、3Dプリンターを監視対象とするか、或いはデーターの移動を監視するなどの方法があるが、日本では銃の装弾も取り締まりが厳しいので、そこを厳重に締めれば銃の拡散は防げるだろう。
 3Dプリンター自体の改良は今も進んでいるので、強度的に問題の無い完全な銃が作れるようになるのも時間の問題だ。3Dプリンターで作る事を前提にした銃なども設計されるようになるかもしれない。
 国内に反政府武装勢力を抱える国では、3Dプリンター自体が取り締まりの対象となる可能性もある。技術の発展というものは、色々新しい問題を作り出すものだ。




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