ロシアの軍事革新、プーチン語る



 ロシアの軍事力について、プーチン大統領が3〜5年で新レベルになると述べた。
『27日プーチン大統領国防省での会議に出席したなかで、地政学的情勢の変化からロシアの国防力はこの先3−5年で「原則的に新たな可能性レベル」に出る必要を迫られていると語った。大統領はロシアの軍事力、軍事組織全体を刷新するという総合的戦略には変化はないと強調している。
 大統領はロシアの次世代型軍備が占める割合について、2015年までに全体の30%、2020年までに70−100%にまで拡大されると語った。国の担う課題はいかなる脅威にも組織的かつ的確に対応しうる最新の機動性を備えた軍隊の創設となる。
 大統領は世界には新たな不安定ゾーンが出現、拡大しつつあると語り、中東、アジアでは軍事紛争が止まず、ロシアの周辺地域でも急進主義とカオスの「輸出」の危険性が高まっていると指摘した。
 大統領はさまざまな手段で世界の戦略バランスを揺り動かすために同時に「メソッド的な試み が用いられている」と語り、米国では事実上グローバル・ミサイル防衛システムの第2段階が着手され、また北大西洋条約機構NATO)の東進の見込みも確かめられており、「北極圏の軍事化への危険が存在している」と指摘した。
 これに関し、大統領はロシアの最優先課題はユーラシアとの緊密な統一を拡大し、統一経済圏を強化してユーラシア経済連合の創設へと移行することにあると述べている。(2013/2/27 ロシアの声)』(http://japanese.ruvr.ru/2013_02_27/106293403/

 短い記事ではあるが、色々な情報が垣間見える興味深い記事である。
 一つは、ロシアが地政学的情勢の変化により、国防力の革新を迫られているとする点。ここで、地政学的変化とは、恐らくアラブの春を始めとするアフリカ−中東地域の政変で、親露国家の崩壊があった事などを指すのだろう。それへの対応として、具体的説明は無いが、プーチンは、何らかの軍備革新が必要と考えているようだ。
 それから、次世代型軍備を2020年までに整備するとしている点。ロシアの言う次世代型軍備とは何なのか、分からないものの、恐らくデータリンクを駆使した、いわゆる「軍事における革命(Revolution in Military Affairs、RMA)」に対応した軍隊に、遅ればせながらロシア軍も変えるということだろう。
 あと、米国のグローバル・ミサイル防衛システムへの警戒と、北極圏の軍事化への警戒を述べている。北極圏における問題がどういうものなのか、勉強不足なのだが、防衛研究所作成の文章を見つけたので興味のある方は読んでみると良いかもしれない(http://www.nids.go.jp/publication/east-asian/pdf/eastasian2011/j03.pdf)。
 ロシアはユーラシアの中央に位置する国で、マッキンダーのいうハートランド国家である(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89)。ユーラシアの緊密な統一と拡大を求めるのは、海洋への出口を封じられたロシアの地政学的な宿命である。
 大国ロシアが真剣な軍事改革を模索している。
 ロシアは中国と並び、我が国の歴史的な宿敵である。そして我が国とは領土問題が解決しておらず、平和条約も結ばれていない。即ち、ロシアの軍事力強化は、我が国にとって脅威の増大を意味する。日本の国防力の刷新と強化を、真剣に考えねばならないであろう。




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