犯罪を「いじめ」と呼ぶ不適切



 マスコミの「いじめ」用語の使用法はおかしい。明らかに犯罪レベルにある加害・加虐事件の場合、それを学校・生徒間で起きたからという理由で「いじめ」と呼ぶのは不適切じゃないか?
『いじめ:体にオイル塗り放火 容疑の20歳高3を逮捕
 同級生の体にライターオイルを塗って火を付け、やけどをさせたとして、警視庁は22日、東京都北区の都立定時制高校3年、矢崎聖士容疑者(20)=足立区=と、同校に通っていた少年(19)=北区=を傷害容疑で逮捕したと発表した。
 容疑は昨年11月3日深夜、北区の当時同級生の少年宅で、別の当時同級生の少年(18)の両腕、両足などにライターオイルを塗り、火を付けて3週間のやけどをさせたとしている。同庁によると、矢崎容疑者は「遊びの延長だった」と容疑を認め、19歳の少年は「現場にはいたが、自分は主導していない」と一部否認している。
 同校教諭らが昨年12月末、被害者の少年が日常的にいじめを受けていることに気付き、警視庁王子署に相談。現場に住む少年が、いじめの様子を携帯電話で動画撮影していた。被害者の少年は昨夏からいじめを受けていたとみられるが「仕返しが怖くて誰にも言えなかった」と話しているという。(毎日新聞 2013年05月22日)』(http://mainichi.jp/select/news/20130522k0000e040213000c.html

 上で紹介した事件、犯人は二十歳だよ!、これ、学生、同級生って言ってもね、定時制高校で成人してるじゃん。それで、やってる事は、手足にライターオイル塗って、放火してんだから、暴行傷害でしょ。これがいじめか?、見出しと記事中に「いじめ」という言葉が登場することに違和感を感じる。
 仮に、成人してなくても、行為が犯罪なら、「いじめ」と呼ぶのは、やはりおかしいと感じる。以前、小4が同級生に繰り返し金銭を要求して35万円を取る事件が「いじめ」事件として報じられた。
兵庫県西宮市の小学校で去年、当時4年生の児童2人が同級生3人に繰り返し金銭などを要求し、総額35万円を受け取っていたことが分かりました。
 去年10月ごろから菓子などを買う際に3人がおごるようになり、2人の要求が徐々にエスカレート。最大で現金4万円を渡したこともあるということです。
 学校側は「いじめなどはない」としていて、被害に遭った児童は「断ったら遊んでもらえなくなると思った」と、話しているということです。(JNN 4月5日)』(http://blog.livedoor.jp/dbek_work/archives/25365343.html

 35万円脅し取られても「いじめ」なのか?、おかしいだろ。どう考えても恐喝でしょ。弱みに付け込んで脅してんだから。
 それから、こんな事件も「いじめ」事件として報じられた。
佐賀県鳥栖市の市立中学1年の男子生徒(13)が同級生らから暴行などのいじめを受け、学校に通えない状態になっていると、生徒の両親が21日同市で記者会見して訴えた。市教育委員会はいじめの事実を認めており、学校は同日夜、保護者説明会を開いた。
 両親や市教委によると、男子生徒は昨年4〜10月、同級生ら13人から教室内で首を絞められるなどの暴行を受けたほか、そのうち9人からは現金計約70万円を脅し取られたという。
 他の生徒が昨年10月23日に担任に知らせ発覚した。男子生徒は翌24日から学校を休み、心的外傷後ストレス障害PTSD)と診断された。両親は暴行と恐喝の被害届を県警鳥栖署に提出した。(時事通信 3月21日)』(http://news4dom.blog.fc2.com/blog-entry-2854.html

 中1男子がいじめ被害を受けたとされた事件だが、両親は「暴行と恐喝」だと訴えている。これは、両親の方が正しいだろう。首絞められて、集団暴行され、70万円取られてんのに「いじめ」か?、いじめじゃなくて殺人未遂、暴行、傷害、恐喝でしょ。
 どうも言葉の使い方がおかしい気がするのだ。「いじめ」と言うと、どうしても犯罪性が薄いような印象を受けてしまうが、やっている事は重大犯罪だ!
 日本では、学校で発生する犯罪を、犯罪と呼んだり、扱ってはいけない暗黙のルールがあるのだろうか?、こうした慣習は、事件のあった学校で学ぶ学生や、その報道に触れる子供達の、犯罪認知能力に歪みを齎すと思う。つまり、教育上良くない。子供達が、明らかな犯罪を、犯罪として認知できなくなる可能性がある。
 この社会が無法地帯であり、法が機能していないとの印象を持った子供は、暴力や脅しによる支配を当然と感じ、闇社会の繁殖を助ける存在にもなりかねない。
 こうした「いじめ」事件は、もはや「いじめ」事件ではなくて刑事事件だろう(犯罪を、いじめで済ませたい勢力には、人権屋も居るような気がする・・・警察のテリトリーを狭め、人権屋のテリトリーを広げたい勢力)刑事事件には「いじめ」という言葉を使わず、犯罪の名称を当てはめて、普通の犯罪事件として扱うべきだ。そうでないと、子供達は「いじめ」と「犯罪」の境界線について、敏感な感性を発達させられないだろう。



<いじめ加害者を厳罰にせよ    新書>



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