有人、無人、区別するな!


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 領空侵犯する無人機について、政府が対処方針策定に着手するという。
『中国軍が無人機を尖閣諸島沖縄県石垣市)周辺で飛行させたことを受け、政府が国籍不明の無人機に関し、領空に侵入し国民の生命・財産に危害を及ぼしかねない事態での対処方針の策定に着手したことが17日、分かった。対処方針に撃墜任務を盛り込むことも検討。航空自衛隊パイロットに武器使用のあり方を徹底させるため、部隊行動基準(ROE)に反映させることも視野に入れる。
 対処方針は防衛省と外務省を中心に策定する。国籍不明の無人機が領空やその外側に設けられた防空識別圏に入れば、空自の戦闘機などが緊急発進(スクランブル)で対処するため、その際の任務を定めておく必要があると判断した。
 一般の有人航空機への対処では、地上のレーダーサイトや早期警戒機E2C、空中警戒管制機AWACSで航空機を確認、国籍などを識別する。外国の航空機と識別できれば、スクランブルで出動する空自戦闘機のパイロットが、無線や警告サインを通じ領空に入らないよう退去や着陸を求める。
 ただ、パイロットが搭乗していない無人機の場合、空中での無線や警告サインが機能しない可能性が高い。
 尖閣諸島の領有で不当な主張を繰り返す中国側が、日本側の警告が伝わらないことを逆手にとり、尖閣周辺などで領空接近を常態化させる恐れもある。
 政府高官は「攻撃能力のある無人機が突発的に航空機や船舶に攻撃を仕掛けてくることも念頭に置く必要がある」と指摘。
 このため対処方針で撃墜までの手順を定めるが、備えに万全を期すことで中国側の挑発拡大を抑止する狙いもある。
 香港メディアは、今月9日に尖閣周辺を飛行した無人機について、ミサイル搭載が可能な中国軍の「翼竜」と報じている。(産経新聞 9月18日)』(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130918-00000090-san-pol

 政府が国籍不明の無人機に対する対処方針を検討するという。しかし、ちょっと私はこれには疑問を感じる。どこに疑問を感じるかと言うと、無人機と有人機について、それぞれ別の対応を取るという議論をしているように思える点だ。
 一般に、空中目標の識別は、目視だとそれ程簡単ではない。無人機、有人機、どうやって識別するのか。例えば偽装の可能性もある。有人機に偽装した無人機、或いは、改造すれば無人機に偽装した有人機というのも簡単に作れるし、輸送時を考えて、元から人が操縦できるタイプの無人機もある。
 例えば中国は、無人偵察機の他にも、古い戦闘機を無線操縦に改造したタイプの、訓練用の無人標的機(ターゲット・ドローン)を持っている筈だ。無人機でも、見かけが有人機と変わらないものがある。そういうのを飛ばしてきたら?
 識別困難な場合、有人機か無人機か見分けるには、最終的にパイロットの存在の有無を目視で確認する必要が出てくる。そうなると、相当接近せねばならない(それでも、人形が乗せてあるかもしれない)。
 以前、中国の戦闘機が、アメリカの電子偵察機に体当たりする事件があった(http://www1.cts.ne.jp/~fleet7/Study/Study032.html)。確認の為、過度に接近すれば、新たなリスクが生まれる。
 それを考えれば、あえて有人機と無人機を分けるべきではないのだ。無線や警告サインを通じ領空に入らないよう退去や着陸を求め、従わない場合は無人であれ有人であれ撃墜する。そういう普通のプロセスを徹底強化すれば良いのだ!
 もし無人機、有人機の別によって対応を変えるなどという事であれば、パイロットの判断に迷いを生じさせ、致命的な結果を生む事さえある。
 紙の上の下らない議論を挟む事で、危険に晒されるのは、現場の自衛官である。



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