支那事変を日本に置き換えてみた


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 今、在日米軍が居ますね。
 日米安保条約に基づいて平和的に日本に駐留しています。
 ところが20××年、日本経済が悪化し、国民の不満が極限まで高まったとします。そして日本政府の支持率が落ちる。そこに過激なカルト団体が誕生し、支持を集める為、民衆を扇動して在日米軍だ!、と徹底的に煽ったとします。カルト団体は、在日米軍は酷い事をしているとウソプロパガンダ文書を作り大量にばら撒く。そして全ての不満を在日米軍へ向けるようにします。
 やがて煽られた民衆は過激化し、反乱軍となって在日米軍基地やアメリカ系外資系企業・工場を襲撃し始める。在日米軍も暫く耐えていますが、日本政府に抗議を言っても何も改善されないし、反乱軍を取り締まろうともしない。そして在日米軍とその家族が虐殺される事件が度々起こって来ます。
 やがて日本政府の力も弱まり、日本で内戦が開始されます。日本政府は倒され反乱軍勢力によって天皇陛下も退位させられてしまう。在日米軍が調べてみると、こうした内戦は、中国の謀略で起きている事が分かってきます。そこで在日米軍アメリカ人の家族とアメリカの権益を守る為、内戦に限定的に介入する事を決めます。
 在日米軍は皇室を保護し、日本の関東地方に新たに天皇陛下を中心とした関東国を建国することにします。
 しかし、いつまでも日本の内戦は終わらない。それどころか反乱軍は、中国と共謀して国連で関東国を傀儡国と非難し、国境線を反乱軍が度々侵犯、数々の暴虐を働く事件を起こします。これを持って、在日米軍は治安維持と平和実現の為、日本の内戦に本格介入すると決定します。
 在日米軍は関東国の国境線を越え、反乱派が政府を置き拠点とする大阪に攻め込みます。在日米軍は米本土からの増援も得て、圧倒的兵力で大阪を陥落、ところが反乱軍は、九州に脱出して福岡に籠り内戦は終わりません。それどころか反乱軍は、大阪で大虐殺があり在日米軍が30万人の日本人を殺したとウソのプロパガンダを始めます。
 大阪大虐殺!在日米軍への非難が高まります。しかし、これをウソだと知っている在日米軍は意に介しません。在日米軍は、あくまで日本の平和回復を目指します。天皇陛下もそれを望みます。
 中国に支援され福岡に立て籠る反乱軍が降伏しないので、在日米軍ステルス爆撃機を飛ばし福岡の軍事施設を爆撃します。しかし反乱軍は、尚も降伏しません。それどころか、今度は福岡爆撃は非人道的だと非難を始めます。
 反乱軍の宣伝で、事情が分からない日本人の反米意識が、どんどん高まって行きます。在日米軍は、アメリカの権益や天皇陛下を守り、平和を回復しようとしただけなのに、巧妙なプロパガンダ戦術で、いつの間にか侵略者にされて行きます。
 そして内戦も混沌として来た中、反乱軍側に立ち、ついに中国とロシアが本格介入してきます。中国が九州に上陸、ロシアも北海道に上陸します。ここに至り、在日米軍は、中国とロシアの力に屈し、日本から撤退します。関東国は崩壊しました。後には混乱の日本が残ります。
 しかしそれでも内戦は未だ終わりません。今度は、中国に支援された反乱軍と、ロシアに支援され北海道に籠って支配権奪取のチャンスを狙っていた共産軍が血みどろの戦いを開始します。その過程で何百万もの日本人が死にます。
 内戦は一進一退を繰り返しますが、やがてロシアに支援された共産軍が優勢になります。中国に支援された反乱軍は沖縄に脱出し、そこに日本民国を建国します。一方、日本全土を制圧した共産軍の方は、日本人民共和国を建国します。
 日本人民共和国は、国を立て直すため、プロパガンダ教育を徹底することに決めます。そして侵略者アメリカを日本人民の手で撃退したと教え込んで行きます。その教育を受けた日本の子供達が成長し、やがて何十年か後「大阪で30万人虐殺した侵略者アメリカは、謝罪と賠償をしろ!」と執拗に叫ぶように成ります。(以上終わり)
 この話、お分かりでしょうけど、支那大陸を日本に置き換え、支那事変になぞらえたお話です。ここで関東国というのは、満州国ですね。在日米軍は日本の関東軍になります。中国に支援された反乱軍は、アメリカに支援された蒋介石の国民党軍、ロシアに支援された共産軍は、ソ連に支援された毛沢東八路軍です。そして大阪は南京、福岡は重慶、沖縄は台湾ですね。こうして置き換えると、あの時代の支那大陸の混乱が何となく体感できるのではないでしょうか?
 日本が日露戦争に勝った後、日本は戦勝国として朝鮮や満州に権益を得ますが、それは、アメリカが大東亜戦争に勝った後、日本に米軍基地を置いたのと全く同じような状況なのですね。日本は国際的な承認の下で、大陸に進出しました。そして今、外資系企業や外資工場が無数に日本で活動していますが、それと同じように、日本人が大陸で盛んに商業活動し、投資と建設を行っていた。
 ところが、大陸の内戦は激化、支那軍閥の争いに日本は巻き込まれてしまい、その上、いつの間にかプロパガンダ侵略者にされてしまいました。やって無い罪まで着せられ、身ぐるみ剥がされ追い出された揚句、侵略者だと言われ続ける。日本人は、本当に酷い目にあったものですね。

 


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