中国は戦勝国では無い！
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「中国共産党は歴史をねじ曲げるな！日本と戦ったのは国民党だ」として台湾政府が怒っている。
『2015年3月10日、米ラジオ局ボイス・オブ・アメリカ中国語版サイトは記事「台湾が強調、第2次世界大戦で勝利した“中国”とは“中華民国”だ」を掲載した。
台湾行政院は9日に記者会見を開き、2015年に一連の「抗日戦争勝利および台湾光復70周年」活動を開催することを発表した。7月7日の盧溝橋事件記念日から10月25日の台湾光復記念日まで、学術シンポジウム、講演会、展示会、演奏会など計16の記念活動が予定されている。日中戦争および第2次世界大戦で中華民国軍が果たした役割を強調するとともに、戦後の日中両民族の未来、平和と協力もテーマに組み込まれた。
終戦70周年の今年は中国本土でも記念式典が開催される。9月3日の抗日戦争戦勝記念日には軍事パレードが予定されており、国民党軍の老兵士やその子孫も招かれている。台湾政府は参加辞退は自由だとしつつも、日中戦争において主力を担ったのは中国共産党ではなく国民党だったと強調するよう求めている。
この日中戦争主力をめぐる論争は以前から続くもの。中国共産党の宣伝を台湾側は史実の捏造（ねつぞう）だと批判してきた。先日、中国の王毅（ワン・イー）外交部長は日本が歴史を真摯に見つめるよう発言したが、これを受けて台湾国防部政戦局の王明我局長は日中戦争の主力が国民党だったという歴史的事実も変えられないと指摘。日本を批判する中国が歴史をねじ曲げていると批判した。（Record China 3月12日）』（http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150312-00000009-rcdc-cn）
中国＝中華人民共和国は対日戦勝国では無い。
中華人民共和国が建国したのは１９４９年の１０月１日である。第二次大戦が終わったのは１９４５年だ。その時系列から見ても中国が対日戦争を記念するのは、おかしいのである。
日本が大陸での戦争に巻き込まれる前から、国民党と共産党の内戦は始まっていた。丁度、今、シリアやイラクで泥沼の内戦が起こっているように、当時の支那大陸は長く続く内戦の混乱の渦中にあったのだ。
その中で、日本は大陸に持っていた自国の権益を守る必要性から、警察行動的に内戦に介入していった。当時の日本は地域覇権国であったから、地域の平和と安定のために行動するのは当然のことだった（今のアメリカが、中東地域に深く関与して、跋扈するゲリラ勢力を駆逐しようとしているのと完全に同じことである）。
当時、日本が大陸での内戦を終結させようと必死に活動していた中で絡んできたのがアメリカである。なんとアメリカは日本の敵対勢力である国民党の蒋介石に援助し始めた。その上、日本を目の敵にして経済制裁まで行ってきた。
それに日本が切れたのが日米戦争のキッカケである。当時の日本は、今で言えば丁度、ウクライナ問題で欧米に叩かれ、制裁を受けているロシアの立場に似ている。
ロシアならば資源に恵まれ、また中国などから物資を入手できるから経済制裁受けても暫く自給できるので強気で居られるが、当時の日本はそうではなかった。経済制裁が続けば干上がってしまうので、已む無く自衛行動として悪の根源であるアメリカに宣戦を布告し、資源地帯を取りに行った。
だけど日米戦争の結果は残念ながら日本の敗北。アメリカが国際法違反の攻撃をする予想を超えた戦争キチガイの過激な国だったので、日本は上手く対応できなかったのだ（http://d.hatena.ne.jp/NOFNOF/20140118/1390016162）。
しかし日本が負け、大陸から姿を消しても平和は来なかった。国共内戦が再開したのだ。それは、日本が支那大陸の平和を乱す元凶ではなかったことの良い証明だ。
泥沼の国共内戦は続き、その過程では一般市民の餓死者３３万人を出す長春包囲戦（１９４８年）のような凄惨な虐殺戦もあった（http://www2s.biglobe.ne.jp/~t_tajima/nenpyo-5/ad1948a7.htm）。
ようやく内戦が終わったのが１９４９年なのである。
歴史を振り返れば、対日戦に合意した国共合作などの事実はあるものの、支那事変の最中に中国共産党は日本と正面から戦わず、国民党との決戦に備えていたのであって、彼らの真の目的は国民党に勝つことにあった。
その為に、彼らは日本を利用し、日本と国民党を戦わせて疲弊させるため盧溝橋事件を仕組み（http://kenjya.org/rokoukyou.html）、また日本の敗北の後は、日本の関東軍から飛行機９２５機、戦車３６９両、野砲１２２６門、機関銃４８３６挺を受け取り２０万の軍隊を作り、国民党を台湾に追い落として国共内戦を共産党の勝利に導いた（http://blog.kajika.net/?eid=441757）。
内戦後、毛沢東は、日本社会党の佐々木更三に対し「日本軍国主義は中国に大きな利益をもたらしてくれた。これのおかげで中国人民は権力を奪取できた。日本軍なしでは不可能だった」と発言しているし、日中国交正常化の際は田中角栄に対し「中国共産党は日本に感謝を申し上げる。もし、その戦争がなければ、中国共産党が天下を取ることはできなかった」とも話している（http://blog.livedoor.jp/kaikaihanno/archives/39832960.html）。
これを社交辞令と言う人もいるが、過酷な闘争を経た人物は、社交辞令など言わないものだ。それは毛沢東の本音と理解すべきだろう。
だから、今になって対日戦勝者の立場を掠め取ろうとする中国共産党を、台湾の国民党関係者が歴史の捏造者と呼ぶのは全く正しいのだ。内戦には負けたが、対日戦の勝者を語る資格があるのは、中国共産党ではなく国民党であり中華民国なのだから。
但し、ちょっと注意したいのは、日本は国民党とは戦ったが、台湾人とは戦っていないということ。台湾は、戦前日本の一部であったが、戦後は国民党の支配を受けた。その過程で多くの台湾人も虐殺された（http://nezu621.blog7.fc2.com/blog-entry-2185.html）。
従って国民党は対日戦の勝者であっても、台湾人の多くは、対日戦争勝利者の意識を共有しない。そうした意識に基づく日台友好を、大切にしたいと思う。
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