米国は、中国を警戒しているか?


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 米国が、南シナ海に於ける中国の振舞いに「周辺の不安拡大」の懸念を示したと言う。
『米国務省のラスキ副報道官代行は9日の定例会見で、中国が南シナ海で続けている岩礁などの埋め立てについて「領有権が争われている場所を軍事化するのではないかとの懸念がある中、中国の意図に対する周辺地域の不安が拡大している」と述べ、中国も含めた関係各国に平和的、外交的に問題に取り組むよう求めた。
 中国は近年、ベトナムやフィリピン、台湾なども領有権を主張する南シナ海・南沙(英語名スプラトリー)諸島で埋め立て活動を活発化させている。米主要シンクタンク戦略国際問題研究所(CSIS)は8日、フィリピンの排他的経済水域EEZ)内にあるミスチーフ礁での中国船によるしゅんせつ・埋め立て作業を示す今年2〜3月撮影の衛星写真を公開。米ニューヨーク・タイムズ紙が9日1面で写真を大きく報じるなど米国でも関心が高まっている。
 オバマ米大統領も9日、訪問先のジャマイカで出席した若者との会合で海洋進出問題について聞かれ「フィリピンやベトナムが中国ほど大きくないからといって、脇に追いやることはできない」と批判。中国の「平和的発展」を支持し、他国間の領有権問題に特定の立場は取らないと述べつつ、中国が国際的規範を守らずに他国を力で従属させる場合があるとして懸念を示した。(毎日新聞 2015年04月10日)』(http://mainichi.jp/select/news/20150410k0000e030201000c.html
 これ、今更か?


 この件について、アメリカは、今まで何も言わなかった。事実上の黙認である。それで、南沙諸島での中国の勝手な基地建設作業が進んでしまった。
 どう考えても、アメリカは、南沙諸島の中国基地建設を本気で阻止しようと考えているとは思えない。今回も、少し懸念を表明しただけで、現実に何か制裁措置を行うという訳では無いのだ。
 結局、中国の海洋進出については放置されているように見える。
 想像するに、この南シナ海の状況は、半分、米中の暗黙の合意が存在すると見るべきだろう。
 アメリカとしては、南シナ海の緊張が高まった方が、中国に脅威を感じるフィリピンやベトナムに対して影響力を行使しやすくなる。その一方、中国も又、軍事的圧力の強化によってフィリピンやベトナムを威圧すると共に、南シナ海の支配権を強められる。
 即ち米中に、有る程度の利害の一致がある。だから、アメリカは積極的に何も行動しないのだ。
 それ故、ある意味、米中の勝手な思惑に南シナ海は翻弄されているとも言える。何故そうなるかと言えば、結局、その地域で実質的に大きな軍事力を行使できる存在が、米中だけだからである。フィリピンもベトナムも海軍力は小さい。


 現在でも国際政治の現実を決定している力は、軍事力である。
 ウクライナにしても、中東にしても、状況を大きく規定しているのは、地域の軍事的パワーバランスだ。それは我が国周辺に於いても、そうなのだ。
 だから日本は、独自の軍事力を強化せねばならない。アメリカに攻撃力を大きく依存する今の日米安保体制は歪なものであり、このままの日米安保では、米国の影響力は当然のこと、中国の影響力をも我が国は十分排除できない。
 つまり、今のままでは、日本が米中取引の駒にされてしまう。米中の合意事項を、日本が飲まされる立場になってしまうのだ。既に米中は、日本抜きで太平洋の分割について話し合っている(http://yoshiko-sakurai.jp/2013/06/22/4762)。
 従って、状況を決定できる強大な軍事力を、我が国も保持しなければならない。そうでなければ我が国は、米国の属国だけでなく、中国の属国にまで、なってしまうのだ。


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