密航船破壊指令


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 相次ぐ密航船に対し、EUは「事前に破壊」する事などを定めた緊急行動10項目で合意した。
『地中海で900人以上の難民が乗っていたとみられる密航船が転覆した問題で、欧州連合(EU)の外相・内相緊急会議は20日、ルクセンブルクで共同声明を発表し、密航に使われる船を事前に捕捉して破壊するなど10項目の緊急行動で合意した。23日の緊急首脳会議でさらに詰める。モゲリーニ外務・安全保障政策上級代表(外相)は「緊急行動で事態を早急に改善したい」と述べた。
 共同声明によると、主な緊急行動は(1)EUがイタリア沿岸で行っている出入国管理作戦「トリトン」の予算や沿岸警備船などを倍増して活動範囲も拡大(2)密航ブローカーにより使われた船を組織的に捕捉、破壊(3)EUに正規に難民申請できるように5000人規模の受け入れプログラムの試験的実施(4)難民を本国に帰還させるプログラムを創設(5)密航船の送り出し基地になっているリビアの周辺国への積極的関与、国境管理支援(6)難民の指紋採取−−など。
 密航船の破壊についてフランスのファビウス外相は「特に重要」と指摘。難民を乗せる前に発見して破壊する必要性を強調した。EUは、ソマリア沖で2008年から実施している海賊対策作戦「アタランタ」の経験を生かすとしている。「アタランタ」は世界食糧計画(WFP)などの輸送船の保護や、海賊による強奪の防止、船の保護を任務にしており一部で海賊船を破壊したこともあるという。ただ、リビアでの地上作戦がなければ密航船の摘発は困難とみられるが、リビアへの軍事的な直接関与は加盟国で合意できていない。(毎日新聞 2015年04月21日)』(http://mainichi.jp/select/news/20150421k0000e030152000c.html
 この記事には色々考えさせられる。


 そもそもリビアには、カダフィの安定政権があった。それに様々な圧力を掛け、崩壊させたのは欧米勢力である(http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/b9c1bc34802a2917301348a3877255ae)。
 カダフィはアフリカの自立と独自経済圏の創出を目指していた(http://tanakanews.com/090707africa.htm)。もしそれが進展していれば、リビア始めアフリカ諸国は大いに発展していただろう。
 だが欧米諸国は、カダフィの構想を助けるどころか、攻撃して目茶目茶にした。カダフィによりアフリカが統一され、自立し、欧米に対抗するようになっては困るからである。
 それでどんどん、アフリカや中東が崩壊するよう欧米が工作したのだ。そこに住んでた人は堪ったものじゃない。難民も出るよ。社会や経済が崩壊して食べていけない。生きられないのだ。
 だから船で地中海の対岸にある豊かな欧州へ渡ろうとする。
 しかし欧州人は、そういう勝手な行動も許さない。EUは密航船を見つけたら、出港前に破壊するというのである。難民は来るな、自国で死ね・・・と言うわけだ。
 じゃあ、全く仮の話として、可哀想なリビア人達を見かね、日本が主導して自衛隊を勝手に送り、ゲリラ勢力を掃討し、リビアのインフラを完全復旧させ、リビアを安定化したらどうなるか?、そうすれば多くのリビア人は助かる・・・。
 もし日本が単独でそんなことをすれば(欧米から頼まれれば別だけど)、欧米は日本を忽ち侵略国指定して徹底的に非難するだろう。そして自衛隊の悪い噂を流して現地勢力に自衛隊を攻撃させる筈だ。
 欧米のやり方は、いつもそうである。


 戦前の日本は、それで世界から叩かれた。内戦が続く大陸の惨状を見かね、仕方なしに日本が一人で支那を立て直そうとしたら、世界から侵略国扱いされた。じゃあ、日本が助けずして、世界は支那を助けたのか?・・・助けない。
 日本が去った後も、大陸では国共内戦が続き、何千万もの支那人が死んだ。世界は何もしなかった。荒れるに任せただけだ。
 欧米人は日本と大陸が一体になった巨大な勢力が出来る事を嫌っただけで、内戦を終わらせて支那人を助けたい訳ではなかったのだ。
 欧米人は、いつも正義を口にするが、それは欧米人以外からは、絶対に正義に思えない正義だ。では何故、欧米人は、自分たちがやる酷い事を、それでも正義だと思えるのか?
 それは、欧米人には、全て神の導きによるという世界観があるからだ。世界は神の計画の内にある。自分たちの行為は、神の導きによるものだけど、異教徒の行為は神の計画に反している。だから、欧米人にとって、異教徒の計画を打ち砕くのは常に正義になる(カルト的に信じてるという事ではなく、自然に考え方の基礎がそうなっている)。
 つまり簡単に言えば、欧米人の正義は、神の正義(彼らの神の・・)であり、神の計画が達成される事を目指している。
 だが、日本人の正義はそうではない。
 日本人の正義は、いつも人間の正義であり、人間が幸せになることを目指す。神の幸せを目指すのではない(それ故、欧米人から神に反すると見做される・・・)。
 人間の正義を目指す日本人のやることは、戦前も戦後も非常に甘い。にも関わらず(それ故?)欧米からは常に批判される。全く割に合わないのだが・・・。
 日本と欧米、この二つの勢力に決定的な違いがある事を、日本人は、絶対忘れてはならない。


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