逆走事故は何故報じられるか?


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 最近、車の逆走事故の報道を頻繁に目にするように思う。

『首都高湾岸線で79歳逆走「なぜここを走っていたのか分からない」
 東京都大田区首都高速道路湾岸線東行きのトンネルで9日午前0時15分ごろ、相模原市の無職女性(79)の乗用車が逆走し、埼玉県春日部市の男性会社員(24)の乗用車と衝突した。2人は胸などを打ち、いずれも軽傷。
 警視庁高速隊によると、女性は「なぜここを走っていたのか分からない」と話す一方、帰宅途中で道を間違えたとも説明しているという。
 女性は事故前、北に約2・8キロ離れた品川区の大井本線料金所の手前でUターンし、逆走し始めた。周囲ドライバーらが気付いて110番した。(2015年5月10日 スポニチ)』(http://www.sponichi.co.jp/society/news/2015/05/10/kiji/K20150510010321160.html

『19歳の乗用車、高速を逆走…トラックと衝突
 8日午前2時10分頃、岐阜県瑞浪市土岐町の中央自動車道上り線で、逆走していた土岐市、内装業少年(19)の乗用車が、長野県松本市運送業の男性(28)のトラックと正面衝突した。
 この事故で、少年は右腕を骨折するなどの重傷、男性は胸に軽いけがを負った。
 県警高速隊によると、少年が近くのインターチェンジ(IC)かパーキングエリアで、Uターンするなどして逆走したのではないかとみて、少年の回復を待って事情を聞く。事故直前、「乗用車が逆走している」と110番があったという。
 この事故の影響で、上り線の瑞浪―恵那両IC間が一時通行止めとなった。(2015年05月09日 YOMIURI ONLINE)』(http://www.yomiuri.co.jp/national/20150509-OYT1T50074.html

『福岡都市高で逆走か 3台衝突、5人けが
 12日午後10時半ごろ、福岡県大野城市御笠川福岡都市高速2号線上り線で車3台が衝突する事故があった。県警や地元消防によると、10〜50代の男女5人が骨折などのけがを負った。県警は、1人で車を運転していた50代の男性が道路を逆走したとみて調べている。
 県警高速隊によると、12日午後10時25分ごろ、「逆走している車がある」と付近を通行中の車から110番があった。福岡北九州高速道路公社の巡回車も同27分ごろ、現場から約5キロ離れた半道橋出口(福岡市博多区)を逆走して進入する車を発見、県警に通報していた。事故の影響で現場付近の上下線が一時通行止めとなった。(2015.4.13 産経ニュース)』(http://www.sankei.com/west/news/150413/wst1504130039-n1.html

 などなど・・・こんな感じ。以上のケースは、全て高速道路での事故である。


 逆走事故は、そんなにも多いのか?
 調べてみると、高速道路各社の集計によれば、2014年の逆走発生件数は198件だという。ここ数年は、毎年、200件前後の逆走発生があるようだ(http://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/20150428_700138.html)。
 しかしこれは、単に逆走を確認した件数なので、必ずしも事故件数と等しくない。事故になる前に確保されたケースも含む。だから逆走事故に至る件数は、これよりずっと少ない。多分、多くて数十件くらいじゃないか?
 一方で、年間起きる全体の交通事故件数は、死傷事故件数で見ると、なんと、近年は年間60万件を超える推移である(http://www.mlit.go.jp/road/road/traffic/sesaku/genjyo.html)。
 つまり、交通事故全体から見れば、逆走事故など極めてレアなケースだというのが分かるだろう。交通事故数は、余りにも多いから、全部を報じるのは到底無理で、普通は殆ど報じられていないのだ。死亡に至らない事故など、ニュースになる方が稀である。
 しかし、紹介した逆走事故は、死亡事故ですら無く、全て傷害事故だ。被害者が軽傷の事故もある。にも拘らず、何故、こんなに特別扱いで報じられるのか?、勿論、極めて危ないから報じるのは当然という見方もあろうが(原発などに比べれば何万倍も危険!)、それにしても、これ程頻繁に報じられるのは、何か別に理由があると思う。


 その理由を想像してみる。
 一つは、逆走事故が主に高速道路で起きる特有の事故である事。従って、恐らく高速道路のメンテナンスに関わる予算を確保する事に関連した利害を持つ団体の意向が働いている可能性が考えられる。
 もう一つは、逆走事故は認知症患者によって起こされるケースが多い事。その為、認知症対策に関わる利害を持つ団体の意向が絡んでいるように思う。
 あと一つは、最近、自動車各社が実用化を考えている自動自動車運転(ロボット運転)の技術、この普及促進に関わる利害を持つ団体の意向。
 以上、3つくらいの利害関係団体の強い意向が働いて、「逆走事故」について、特にマスコミが頻繁に報じている背景があるように思えるのだ。それらの利害関係団体からすれば、マスコミ報道は恐らく、合意形成のキッカケを提供したり、意思決定を左右し目的達成する為のお墨付きを与えてくれる都合のよい手段・存在なのである。
 私は常々、現在の我が国におけるマスコミ報道は、旧ソ連支配下の東欧諸国のそれに似ていて、世の中で起きた出来事を、そのまま、ありのままに報じているのではなく、誰か(←スポンサーと通信社、そしてその背後の国際資本)が、見せたいものをセレクトして無理に見せている・・・という側面が強くあると感じている。
 従って、報じられている出来事を、ただ漫然と受け取るのではなく、何故、そのニュースが報じられているのか理由を考え、背後にある真実を推理したり、知りに行く態度(情報リテラシー)の方がもっと大切だと思うのだ。報道の裏にある「パワーを持つ者」の意図を読むのである。
 メディアが無い大昔まで戻って考えれば、本来、情報という物は受け取るのではなく、自分で取りに行くのが正しいのだから。


悪魔の発明と大衆操作―メディア全体主義の誕生    新書>


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