ドローン戦争と日本


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 無人機による攻撃を描いた米国映画「ドローン・オブ・ウォー」(原題:GOOD KILL)が、日本でも今秋公開予定である。
『小型無人機「ドローン」で敵を攻撃するという、米軍がアフガニスタンなどで展開する作戦を題材にした映画「ドローン・オブ・ウォー」(アンドリュー・ニコル監督)を試写会で見た。
 ドローンの操縦士は、実は米国にいる。ラスベガス近郊の「操縦室」に出勤し、1万キロ以上離れた戦地を飛行中のドローンを操って反政府武装勢力タリバン兵らを殺害し、帰宅して子供の宿題を手伝ってやる。描かれるのは、そんな生活だ。
 操縦士は絶対安全圏にいて、ドローンの高解像度カメラでアフガンの貧しい人々の生活を見る。ボールを蹴る子供がおり、農作業中の男性がおり、タリバン兵とおぼしき銃を持った一団がいる。彼らから3千メートル上空を飛行中のドローンは見えない。攻撃に気付く間もなく、誘導ミサイルが爆発し遺体が四散する。
 上官が「新兵の半分はゲームセンターで徴集される」とつぶやくシーンがあった。戦争ゲームの効果音すらない、沈黙の殺りく。ドローン戦争は、現実感の希薄さが人間性をまひさせていく世界だ。
 映画の中で「米国をテロから守るためだ」と諭す上官に、女性副操縦士が食ってかかるシーンがある。「私たちが新たなテロリストを生み出している。この戦争は永遠に続く」。正しい。
 ドローン戦争は米兵の犠牲を極小化する。だがそれは戦争の勝利を意味しない。テロを抑止するという戦争の目的には、逆行しているとの疑問すら浮かぶ。「ドローン・オブ・ウォー」は今秋全国公開される。(2015/07/10 四国新聞)』(http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/column/20150710000177





 映画「ドローン・オブ・ウォー」で描かれていることはフィクションではなく、正に現実に行われている非人道行為だ。
 1920年代、イギリスは植民地の反乱部族に対して何度も繰り返し航空爆撃を行った(田中利幸著「空の戦争史」)。軍事的に劣る相手に対し、空の高みから一方的に攻撃する。
 今、アメリカがドローンを使ってやっていることは、それとまるで同じ。その時代から、人は倫理的に全く進歩していない。
 ゲリラやテロリストに対するドローン攻撃は、大きな効果が無い。アメリカは間違っている。
 だが少し考えて見よう。
 このアメリカの狂気の幾らかに、我々も無意識に加担していないだろうか。それが喩え意図した結果では無いにしても。
 日本は、アメリカによる国際法違反の無差別爆撃で百万人もの自国民を失っている。にも関わらず、その痛みをアメリカに正しく伝えていない。日本人は記憶を抑圧し蓋をしている。しかし、日本人がそうした態度をとる事が、実は、アメリカがドローン攻撃をすることにまで繋がっているような気がする。自国に大規模空爆を受けた事の無いアメリカ人は、空爆される痛みに鈍感だから、行動がエスカレーションしているのだ。
 日本人の受けた非道な空襲による痛みの経験が、アメリカ人に伝わっていないのである。


 勿論、アメリカ人も空襲された日本人の話など聞きたくないだろう。しかし、日本人は、やはり真剣に痛みを伝えるべきなのだ。
 その上、日本はアメリカ国債を買い、アメリカ経済を支えている。これはアメリカの軍事行動を支持し、アメリカの戦争を支援していることと同じである。喩え日本がアメリカの属国であり、自己の意思を持たないロボットのような国家であるとしても、日本人に全く関係なしとは言いきれない(日本人がアメリカの行動に責任を負う必要はないが、無関係ではない)。
 色々考えると、やはり日本人がアメリカを指導できるようにならないと駄目だ。
 アメリカ人に任せておくと、世界がおかしくなる。
 何としても、日本人が、日本の意思でアメリカを大きく動かせるようにならない限り、世界は平和には、ならないのだ(現実は、アメリカの意思で日本が動く構造)。日本がアメリカを動かすには、アメリカの意思決定を左右できる軍事力(具体的には「核」)を、日本が持たねばならない。
 その努力もせずに、安全な日本の中でプラカードを持ち「戦争反対!」などと叫んでいることほど無責任で不道徳なことはない。日本で平和運動しても、それは日本をアメリカの下僕として固定化することにしか寄与しないからだ(=アメリカの戦争肯定)。
 日本が核を持たない限り、アメリカが日本の話を真剣に聞くことは無い。そんなことは、日本の話は無視しても、核大国・中国の話は無視しないアメリカの態度を見れば、良く分かるだろう。
 そうした現実を、日本人は、よくよく考えるべきである。


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