泥仕合


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 シリアの首都、ダマスカスが空爆され学校で60人が死亡したという。
『【カイロ秋山信一】シリア反体制派が実効支配する首都ダマスカス郊外ドゥーマ地区周辺で13日、学校などに空爆があり、在英民間組織シリア人権観測所によると、子供2人や校長を含む28人が死亡した。60人が死亡したとの情報もある。国営シリア・アラブ通信によると、アサド政権が支配するダマスカス中心部にも迫撃砲による攻撃が数回あり、子供1人を含む3人が死亡、数十人が負傷した。
 人権観測所によると、ドゥーマ地区周辺では13日朝から空爆やミサイル攻撃が集中的に行われた。政府軍に加え、アサド政権を支援するロシア軍が空爆に関与した可能性がある。
 一方、政権側支配地域では、中部ホムスでも12日に自動車が爆発し、16人が死亡、54人が負傷した。ホムスへの進出を狙う過激派組織「イスラム国」(IS)が関与を主張する声明を出した。(2015年12月14日 毎日新聞)』(http://mainichi.jp/articles/20151214/k00/00e/030/115000c
 シリアは酷い状態だ。1945年の日本を思わせる。勿論、戦争が終わる前の日本だ。


 学校を破壊したのは誰だろう?
 報道が示唆するようにロシアの誤爆かもしれないが、ロシアを悪者にしようと企んだシリア反体制派による自作自演の可能性もある。或いは、それをISがやった可能性もある。
 いずれにしろ、真相は分からない。もはや情報戦争になっているからだ。真実も虚偽もぐちゃぐちゃになっている。ただ、死んでゆく市民が、現実にそこに居る。
 しかし、今の日本にシリアの状態を遠くの火事のように眺めている余裕はあるのだろうか?、日本の周辺は敵国だらけだし、同盟国アメリカも、腹の底では何を考えているか良く分からない。
 私は、今のシリアの状態が、何年後かの日本の状態のような気がしてならないのだ。
 というのも、日本は軍事的に自立していない。そういう意味では、自国の運命について自己決定権を持っていない状態にある。自国の運命を、アメリカと、他の周辺国に預けてしまっている。今の日本は、アメリカと、日本の周辺国の共同管理下にあるも同じなのである。この事に日本国民は気付いているか?
 具体的には、アメリカ、中国、ロシアの話し合いによって、日本の運命など、どうとでもなるのである。


 彼らが、日本を次のシリアにしようと決めるだけで、日本は今のシリアと同じ状態になる。そうなるように、超大国同士が口裏を合わせて行動すれば、そのように簡単に持っていけるのだ。
 運命は彼達の手にあるのであって、我に無いのだ。
 何故、我に無いか?
 それは日本が軍事的に独立しておらず、非力だからである(自主防衛力が無い!)。
 弾道ミサイルや長距離爆撃機などの攻撃的武器を何ら保有せず、勿論、核も持っていない。
 だから、彼らは何らのリスクも感じることなく、日本の運命をどうとでも出来るのである。
 アメリカ、中国、ロシアが話し合って、ちょっと日本をシリアみたいにしてみようかな、・・・それだけの遊び心を持っただけで、日本は簡単に粉砕され、明日から爆弾の雨が降って来るのである。
 その理由?
 理由なんてどうとでもなる。尖閣は俺のものだとか、南京の復讐だとか、北方領土を要求することへの懲罰だとか、兎に角、理由なんてどうとでもなる。軍事大国は自国の利益の為に他国に過酷な運命を押し付けることができる。アメリカがイラクに対してやったようにして。
 私は、この今の日本の状態を率直に恐ろしいと思う。心底怖いのである。だから核武装を主張している。
 多くの日本人はぼんやりとしてしまって、自分が今、何年か前のシリアに住んでいることに気が付かないのだ。この腹黒い世界で、一発の核も持たず、日本が平和のままでいられると考えているのなら、お目出度い。日本人は白痴か、痴呆か。本当に恐ろしい事だ。

 
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