露、イランへ防空システム提供


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 ロシアメディアがイラン軍参謀本部から入手した情報によると、露防空システムS300がイランに向け出荷されたそうだ。
『「明日ロシアはイランにS-300システムの最初の出荷を行う」イラン軍参謀総長補佐官ムスタファ・アイザジ氏が述べた。
 イランは軍事技術協力の分野でロシアとの関係発展を望んでいるという。国防省内の情報では、イランの港では受け入れ式典が行われる計画。
 先に消息筋がスプートニクに明かしたところでは、現在ロシアを訪問中のイラン国防相ホセイン・デフガン氏は、木曜、イランにS-300システムを初出荷することを記念する内々の式典に参加する。
 同製品はアストラハンの港からカスピ海経由でイランに届けられると見られる。
 ロシアとイランは2007年、S-300供給に関する約9億ドルの契約を締結した。(2016年2月17日 ロシアNOW)』(http://jp.rbth.com/news/2016/02/17/568611
 イランにロシア製防空システムが配備される。


 S300は、旧ソビエト連邦が開発した同時多目標交戦能力を持つ長距離地対空ミサイルシステムであり、ロシア連邦軍の現用のミサイルシステムである。アメリカのパトリオットに相当するものだ。
 イラン核合意により国際的な制裁が解除された今、イランが防空システムの配備を急ぐのは何故か?、背景には中東の複雑な情勢が絡んでいる。
 これまで長年に渡りイランが国際社会から制裁を受けて来たのは、核兵器の開発を進めていたからだ。そこでイランは、核開発の規模を縮小することとし、アメリカと核合意を結んだことで国際的な制裁が解除された。
 ところが逆にイラン核合意によって、いずれイランは小規模な核武装に成功するだろう考えられ、むしろ中東諸国では、イラン脅威論が高まる皮肉な結果になっている(イラン核合意で、核武装に向かうアラブ諸国 サウジはパキスタンから調達との噂)。


 イランの核を最も警戒しているのはイスラエルである。イスラエルは中東唯一の核武装国としての地位を守る為、周辺国の核武装を許さない強硬な政策を採って来たことで知られている。そのイスラエルに対し、イランが最も恐れるのは、イスラエルが持つエリコミサイルである。
 エリコミサイルは核弾頭が搭載可能と見られており、最悪の場合、イランはイスラエルから先制核攻撃を受ける危険がある。
 核ミサイルに対する防衛のため、イランは至急S300を配備する必要性があったと思われるのである(S300は限定的なミサイル迎撃能力も持つと宣伝されている)。イスラエルとの緊張が高まるのは、イランの核開発が更に進展した時だが、イランは今から危機に備えているのだ。
 こうした動きから見ても、イランは自国生存の為、やはり核武装の意思は捨てていないと見られる。そして、もしもロシアの後援でイランが核武装に成功するとするならば、中東に於けるロシアの支配力も大きくなると考えられる。
 残念ながら国際関係の現実は、力に支配されているのだ。




 
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