水素吸入救命治療


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 心停止の患者に水素を投与することで脳ダメージを軽減できることがわかったという。今後、臨床研究が開始される。
心筋梗塞などで心停止状態になった患者に水素ガスを吸わせることで、寝たきりになるなどの後遺症を減らそうという臨床研究を慶応大学病院など全国12の医療機関が始めることになりました。効果が確認できれば、早ければ3年後には医療現場で広く行えるようにしたいとしています。
 臨床研究を始めるのは、慶応大学病院のほか香川大学病院、熊本大学病院など全国12の医療機関です。
 国内では毎年13万人が心停止状態になり病院に運ばれていますが、回復しても脳細胞がダメージを受け、寝たきりになったりことばが十分に話せなくなるなどの後遺症が残るケースが少なくありません。
 水素には細胞が死ぬのを抑える効果があり、慶応大学のグループはこれまで、ねずみを使った実験で心停止後の生存率を38%から71%に高め、脳細胞へのダメージも減らせることを確認しています。
 臨床研究では今後2年間にわたって、心停止状態となった患者180人に18時間、水素ガスを吸わせ安全性と効果を確認することにしています。効果が確認できれば、早ければ3年後には医療現場で実際に広く使えるようにしたいとしています。
 慶応大学病院の堀進悟救急科診療部長は、「単に命を救うだけではなく社会復帰させるのが医療の目的であり、水素ガスの利用でそうした人を増やせる可能性があると考えている」と話しています。(2月20日 NHKNEWSWEB)』(http://www.1ginzaclinic.com/hydrogen/hydrogen-gas-inhalation.html
 とても興味深い!


 水素ガスが体に有害な活性酸素であるヒドロキシラジカルを効率よく除去し、脳虚血による障害などを軽減することは、既に報告されている(水素分子の生理作用と水素水による疾患防御)。
 私が面白いと思ったのは、心停止した救急患者へ、この技術の応用を思いついた慶大グループの着眼点の良さだ。
 というのも、心停止した患者さんは、心臓が既に止まっている訳だから、当然、血流も止まっている。血流が止まっているということは、普通は肺に酸素などを送り込んでも(或いは薬物を注射しても)、体内で拡散させるのが難しい。
 だから、心停止の患者さんには、人工呼吸をして激しく心臓マッサージをするのである。肺に無理矢理に空気を入れてやり、それで赤血球のヘモグロビンと空気中の酸素を結びつけ、心臓マッサージをし、人の手で血流を作って脳に酸素を届ける(或いは人工心肺装置で強制的に肺と血流を動かす)。そういう救命操作をやって、虚血による酸素不足で脳細胞が死んでしまうのを、少しでも遅らせようとする訳だ。
 それに対し、水素ガス吸入による救命法は、発想が全く異なる。


 水素分子は、通常の分子に比べて大きさが小さい。小さいから、細胞の微細構造に制限されず、体内で自然拡散することが出来る。
 自然拡散できるということは、どういうことかと言うと、体内(肺の中)へ水素を入れてやれば、体液に溶解し、理論的には仮に血流が全く無くても(完全に血流が止まっていても)血管や細胞膜などの器官構造を無視して、エントロピーの法則に従い、するすると熱的に拡散して体中に広がれるということだ。
 そして、広がった水素は、細胞内に浸透し、酸素不足の次の段階で発生し細胞死の直接原因となる活性酸素を除去して、細胞が死ぬのを遅らせることができるのだ(細胞死から逆算して考える)。そういう理屈を利用しているところが、実に発想が良いと思うのだ。
 但し、水素は可燃ガスだ。酸素と火気があれば、直ちに水素と酸素が結合し、大爆発する。下手をすると治療室や肺の中がヒンデンブルク号の悲劇のようになってしまう。その点だけは、十分に気を付けて欲しいと思う。
 ともあれ、新しい救命方法が開発されるのは良い事だ。ぜひ成功を期待したい!

 
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