「村人は満州へ送られた」NHKスペシャルの感想


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 番組には「“国策”71年目の真実」という副題が付いている。以下はNHKのホームページより番組主題の説明。
『昭和20年8月、旧満州中国東北部)。ソ連の侵攻で軍が撤退、取り残された人々は攻撃にさらされ、逃げ惑い、およそ8万人以上が犠牲となり、中国残留孤児など数々の悲劇を生んだ。それが、植民地の治安安定や軍への食糧供給を目的に27万の人々が満州に送り込まれた[満蒙開拓]、移民事業の結末だった。これまで「関係資料は破棄され、人々が渡った経緯は不明」とされていて、その詳細は知られてこなかった。だが、村人を送り出した、ある村長の記録や破棄されたはずの極秘文書が発見され、農村を中心に村人がどのように送りだされたのか実態が明らかになってきた。今回、日記や関係資料の全容取材が許された。また、専門家によって軍や国が[満蒙開拓]にどう関与したかを探る調査も進められている。番組では新たに発見された日記や国側の資料を通じて、国策はいかに遂行され、地方の山村から人々は、なぜ満州へ渡ることになったのか、その真相を明らかにする。』(http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20160814
 たまたま番組見たんだけど、NHKによれば満蒙開拓団が犠牲になったのは、全部日本政府が悪いらしい。


 100%、そういう描き方。
 バランスが悪い描き方だなあ。
 史実で言えば、ソ連軍が日ソ中立条約を破って満州に突如侵略を始めた結果、大きな混乱が生じた。その結果、日本から移住した満蒙開拓団が混乱の中で犠牲になった。それが歴史的経緯である。
 ところが番組では、ソ連が日ソ中立条約を破ったことを一言も批判して居ていない(日ソ中立条約に言及すらしていなかったような・・・)。そもそもソ連国際法を破って奇襲攻撃してこなければ、満蒙開拓団の大きな悲劇も無かっただろう。そこが大事な事実なのに!
 番組では、当時のソ連を全く批判せず、一方的に開拓団を送り込んだ日本政府が悪いと言う雰囲気。いやぁ、こじつけとも言える無理矢理な話の持って行き方だよ。
 そしてNHKは、あたかも日本政府が開拓団の人が最初から死ぬと分かっていながらも見殺しにするために昭和19〜20年になっても満洲に人を送り続けた、・・・と思わせる印象操作さえしていた。けれども、当時の状況から言えば、そういう理解は全くおかしい。
 大体、あの時点の日本は、もはやソ連と戦うつもりは全く無かったのだから。


 事実、日本は戦争末期にソ連を通じて連合国と停戦するつもりで交渉をしていたくらいなのだ(戦争末期のソ連への和平斡旋依頼)。結局裏切られたボケボケの甘さは批判されて良いが、危ないと分かっていて日本が開拓団を送ったというのは違うのだ。むしろ日本政府は、満州は、本土より安全だと思っていた筈だ(米軍に備え本土決戦の準備してたんだから、当時は!)。
 それから、NHKは日本人が満州人から土地を無理矢理に取り上げたので、無防備な日本人が恨まれて襲われた・・・襲われるのも当然、と言わんばかりに番組で説明していた。しかし、それも一方的に過ぎる解説だ。
 日本による満州建国が悪い面ばかりでなかったことは、NHK自身の戦争証言アーカイブスの中でも指摘されているぞ(キム・ユングンさん)。当時の状況下で、必ずしも、日本の進めた満州政策が悪かったとは言えない。
 先が読めなかった日本の甘さはあるにしても、結局、満洲の悲劇を生んだ一番の原因は、日本の敗北に付け込み戦争を始めたソ連スターリンだと思うんだが?
 迂闊にも日本が安全だと思い込んでいた満洲に、突如ソ連が攻めて来たので悲劇が起きたという話なんだが・・・。
 NHK的には違うらしいんだよ。 



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