悲惨バス事故には原発停止も関係する



 多数の死傷者。群馬県内の関越自動車道上り線で高速バスが防音壁に衝突した。運転手は「居眠りしていた」と話しているという。行楽へ向かう旅が、一転して地獄の様相を呈した。バスが真っ二つに裂かれる悲惨な事故である。亡くなられた方のご冥福をお祈りしたい。
 この事故、直接の原因は運転手の居眠りだが、その背景には高速バス会社間の激しい価格競争があると言う。『金沢と東京ディズニーリゾートを結ぶツアーは、曜日によって値段が変わるものの、片道3千円からと格安だ。事故にあったバスが出発した28日夜発の便は3500円で、鉄路でJRを利用すると1万円を超す区間。この区間でJRバスが運行している路線バスも最低で5千円する。 ・・中略・・あるバス業者は「十数年前にはバス1台あたり30万円ほどで委託を受けていたが、最近では約20万円まで下がった」と嘆く。事務経費を削り、「ギリギリの経営」をしているという。(朝日新聞デジタル 2012年4月30日)』(http://www.asahi.com/national/update/0430/TKY201204300002.html
 こうしたギリギリの経営の中での、昨今の燃料の高騰というトドメの一撃である。原発停止により、火力発電用重油の輸入量は2年前の4.6倍・・・日本向け割増金(プレミアム)は1トン160ドル、震災前比2.3倍になっているという(http://logmemo.org/uni.2ch.net/newsplus/1334588646/)。化石燃料の需給逼迫による軽油やガソリンの高騰は、バス会社の経営を圧迫し、それが運転手の労働環境を直接に圧迫しているであろうことは想像に難くない。もう削る所は人件費しかないのだ。
 エネルギーはあらゆる産業基盤の基礎である。その供給が不安定になれば、全産業が不安定になる。エネルギー価格が上昇すれば、全国民の生活が苦しくなり、生活を圧迫、ストレスを増加させる。
 社会は疲弊し、活力や競争力を失い、事故やミス、犯罪の増加を招く。人間関係も悪化する。それもこれも原発停止という馬鹿げた判断が、これからこの社会に齎らす事だ!
 5月5日には全国50基の商業用原発で唯一稼働する泊原発3号機(北海道泊村、91・2万キロワット)が、定期検査で停止する。これにより日本国内の原発が全て停止する事になる(http://www.47news.jp/47topics/e/228692.php)。
 確かに福島原発事故は、許されない大きな事故だった。だが、それは予想外の天災によるものだ。直接の原因は津波による電源の喪失(http://d.hatena.ne.jp/NOFNOF/20120105/1325764836)。津波の被害が無かった他の原発は、巨大地震に耐えた。アメリカでは、それが逆に評価され、原発の安全性が証明されたとして、新型原子炉4基が新たに発注されたと言う(http://blog.livedoor.jp/vippervip/archives/51322307.html)。
 車も原発も、共に文明の産物である。2004年の統計では、全世界の交通事故により、年間130万もの人が亡くなっている(http://www.toyota.co.jp/jp/csr/report/10/highlights_soc/02.html)。だが、それでも文明は車の廃止を選択していない。技術による改良によって、死者数を減らそうと努力しているのだ。
 幸い福島原発放射線により死亡する事故は、これまでに発生していないが、もし原発を止める事で、我々の生活にストレスが少しでも加わるなら、それはボディー・ブローのように効いてくるだろう。
 つまり原発の停止は、間接的な効果として、バス事故のような、若い命を一瞬にして消してしまう悲惨な事故の発生割合の増加を、この社会に招くであろう。ストレスの増加とはそういうものだ。皆、そのことが分からない訳でもあるまい。日本マスコミの正義面した欺瞞報道が、いつも正しい選択を誤らせる。
 本当は、皆分かっているはずだ。原発の再開が、日本国民の幸せにとって、必要な選択である事を。それとも、車の無い世界を望むとでも言うのだろうか?


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