産廃を「旧日本軍のせい」にするマスゴミ



 中国の遺棄化学兵器の問題が出始めたころ、絶妙のタンミングで同時並行で騒がれていた茨城県神栖市ヒ素汚染問題(旧日本軍毒ガス弾問題として報道された)。この程、公害等調整委員会は、国の責任無しと認定した。

茨城県神栖市の井戸水が有機ヒ素に汚染され、健康被害を訴えた住民39人が国と県に対し損害賠償を求めた責任裁定で公害等調整委員会は11日、37人に総額2826万円を支払うよう県に命じた。裁定は、汚染拡大の防止に努めなかった県の責任を認めたが、国の責任は認定困難として退けた。
 有機ヒ素は旧日本軍が毒ガスの原料として製造したもので、住民は汚染された井戸水を使い健康被害などに遭ったと主張。国と県に1人当たり300万円の損害賠償を申請していた。
 裁定は、茨城県が1999年1月、井戸水が環境基準の45倍の有機ヒ素に汚染されていることを確認していたにもかかわらず、周辺住民の健康被害を防ぐための対策を怠ったと認定。住民37人のうち、井戸水の汚染問題が発覚した03年当時は12歳以下でその後、重い発達障害を負った5人に申請通り300万円の支払いを命じた。(時事通信 5月11日)』(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120511-00000089-jij-pol

 ・・・上の記事を読んで、どう思われるだろうか?
有機ヒ素は旧日本軍が毒ガスの原料として製造した、その結果、住民が健康被害に・・・だけど国は責任取らず、ひでぇ話だなぁ〜。」
 そんな風に思わせるように考えて書いてある。
 確かに有機ヒ素を旧日本軍が毒ガスの原料として製造した事実はあるさ。だけど、この事件は、その話と直接に関係付けるべき事件じゃないのだ。
 記事では、事実関係の説明が意図的に除かれている。この事件の汚染源は、比較的最近になって不法投棄されたコンクリート塊だと言う事実がある。以前の報道から環境省の調査結果を探してみると・・・。

「最も重い健康被害が出た井戸から約90メートル離れた地中で、DPAAを高濃度に含んだ3つのコンクリート塊(重さ計約40トン)が見つかった。塊は不規則な形状で、コンクリートにDPAAを混ぜ、ミキサー車から直接地中に流し込んだとみられるという。塊の中からは、93年10月の製造年月日が記された缶コーヒーの空き缶も見つかった。さらに、環境省が周辺の地下水を調べたところ、コンクリート塊からこの汚染井戸に向かって流れていることも判明。このため、同省は、何者かが93年以降に不法投棄したコンクリート塊から溶け出したDPAAがこの井戸に達し、健康被害を引き起こしたと結論付けた。」(http://mimizun.com/log/2ch/newsplus/1119943231/

 93年製の缶コーヒー・・・「これは旧日本軍がタイムマシーンを持っていた驚くべき証拠だ!」とでも言うのだろうか?
 環境省の調査報告書によれば、汚染コンクリート塊は平成5年以降に投入されたもので、しかも塊からは毒ガス成分は検出されず、DPAA(ジフェニルアルシン酸、http://nikkajiweb.jst.go.jp/nikkaji_web/pages/top.jsp?CONTENT=syosai&SN=J506.503H)そのものがコンクリートに直接混ぜられ、廃棄されたものと結論されたのだ(http://www.env.go.jp/chemi/gas_inform/local/kamisu/kamisu_kongo.pdf)。
 従って、この問題の責任は、平成5年頃までDPAAを所持し、本来、産業廃棄物として処理すべきところをコンクリートに混ぜ、不法に投棄した者にこそ、あるのだ。
 因みに旧日本軍は、平成5年の段階では、管理責任能力のある団体として存在していないから、そこから犯人を捜し出す事は全くの筋違いであることを、マスゴミ諸氏には強く伝えたい。



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