居場所はバレバレです
ｉＰａｄを盗んだ犯人が、内蔵ＧＰＳで追跡され、あっけなく逮捕された。
『駐車中の車からタブレット型端末「ｉＰａｄ」やカーナビなどを盗んだとして、福井県警福井南署などは４日、金沢市大桑町、会社員島田昭容疑者（４５）を窃盗の疑いで逮捕した。
発表によると、島田容疑者は３日午後１時頃、金沢市の駐車場で軽乗用車からｉＰａｄなど６点（計４万５５００円相当）を盗んだ疑い。
被害者がｉＰａｄに内蔵された全地球測位システム（ＧＰＳ）を使って行方を追跡し、同署員が福井市内で車に乗った島田容疑者を見つけたという。（2012年11月5日 読売新聞）』（http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121105-OYT1T00149.htm）
うーん。ちょっと考えさせる所もある話だ。
端末が存在している場所を特定する技術は、以前、ＰＨＳが普及している頃からあった。ＰＨＳはアンテナとの通信距離が数百ｍと近い。だから、今使っている中継アンテナの位置情報を、端末から自動的に定期報告させる事で、ＰＨＳ端末の存在場所を大体特定できた。
会社のＰＨＳ端末を営業担当やドライバーに持たせて管理するシステムがあり、別の場所で油を売っていると会社にバレバレになってしまう・・・そういうパッケージも市販されている（http://www.adtec.co.jp/products/view/navigation/index.html）。
似たような仕組みはＧＰＳ内臓通信端末でも組まれている。ＧＰＳの誤差範囲は１０ｍ程度なので、どの建物に居るかまで特定できてしまう。プライベートに至るまで、尾行しているのと同じ情報が得られる（お子さんの居場所を知るために、このサービスを利用する方も居る）。映画「エネミー・オブ・アメリカ」で描かれたＮＳＡ（アメリカ国家安全保障局）でなくても、追跡サービスを利用すれば、そう言う事が日常的に可能な時代に、随分前からなっている。
今回、犯人追跡に成功したお手柄の被害者は、３０代女性だという（http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/11/05/kiji/K20121105004483800.html）。この方が既婚者かどうか知らないけれど、もしかして、いつもご主人の居場所、チェックしているのかな・・・？
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