安倍ちゃんはアメちゃんの言いなりか?



 TPP参加表明がっくりした。
安倍総理がTPP=環太平洋経済連携協定交渉への参加を正式に表明しました。アメリカやチリなど先行する11ヵ国の交渉に乗り遅れると不利になるという判断です。日本商工会議所の岡村会頭は世界経済に資すると評価しました。甘利TPP担当大臣は日本経済全体で実質GDPが0.66%、3.2兆円底上げされるとの試算を公表。一方で農林水産業の生産額は3兆円減少すると試算されています。これに対しJA・全中などの農業団体は断固反対という姿勢を表明しました。TPP交渉への参加表明を受けて今後はコメや麦、牛肉などの「聖域」の扱いが焦点となります。
 聖域の1つとされる砂糖。農家の8割がサトウキビを手がけるという沖縄では、台風や干ばつによって他の農作物の生産が難しいことから、TPPで砂糖の関税が撤廃されると産業が破綻するといいます。また農家だけでなく加工や運送など地元への波及効果も大きいため、砂糖の業界団体は特に依存度の高い離島では将来的に無人化する懸念もあると指摘しています。(3月15日 WBSニュース)』(http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/newsl/post_37388

 TPP交渉参加で「聖域」議論が盛んだ。聖域が作れないと、例えば、国際価格や品質で勝負できない日本の砂糖は全滅。砂糖が自給出来ない国になる。砂糖農家も全滅し、サトウキビ畑に依存した島などは無人島になるという。
 砂糖は一つの例に過ぎず、農業全体で3兆円の損失。多くの農家が廃業し、土地は企業化した農業法人に買い取られるだろう。それで農業雇用は維持されない。少人数が多くの作物を作る時代になるから。
 農作物が自給できない国は危ない。大東亜戦争末期、補給線が寸断され日本の解放した東南アジアの国々は農業国なのに食料不足に苦しんだ。何故かと言えば、それらの国の大規模農地では、宗主国へ輸出するためのタバコとか綿花とか紅茶など、単品目しか作っておらず、自国用の食料を生産できなかったからだ。
 TPPは、少量多品種、狭小農家で地産地消を目指す、未来型のエコな産農システムの理想に真っ向から逆らう、大戦前の植民地型農システムの復活を目指すものだ。それは、人間を独立させるのではなく、国際的な資本の論理、少数の大資本家の思惑の中に個人を隷属させる奴隷システムとさえ言える。
 もっとも原始的な初期の資本主義を復活させようとする試みだ。それで安全な世界体制が作れるかと言えば、そうならない。例えば、牛肉はアメリカでしか作られてません・・・となったとき、狂牛病が発生、たちまち市場から牛肉が消える・・・そういう事がおこる。
 関税や補助金に守られ、自国用に作っていた農産品が無くなり、一品目、一生産国のような状態になるからだ。独占した生産者は、市場を独占した後、自由に価格を吊り上げるだろう。競争が無くなるからだ。
 安倍首相は、日本の安全保障の為にもTPP参加が必要と演説していたが(http://d.hatena.ne.jp/NOFNOF/20130315/1363350721)、とんでもない。安全保障上の危険は増す。食料自給できないのだから、食料生産国に首根っこ抑えられるのと同じだ。逆らうとガスを止めるぞ、とロシアから脅されるウクライナみたいな国に益々なると言う事だ(http://yamazakijirounew.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/post-e5b1.html)。
 最終的には、中南米みたいな資本主義型独裁、経済奴隷制が実現されるかもしれない。とても明るい未来とは思えない。
 



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