勝者が敗者を裁く不正義



 終戦後、大陸からの引揚民間人を襲ったソ連軍や朝鮮保安隊による略奪・暴行・殺戮について書かれた文章がある。
満州北朝鮮からの初期の脱出者は悲惨で、今も念頭を去らないいくつかのエピソードがある。
 北朝鮮で農業を営んでいた老夫婦は、年頃の娘二人を連れ、辛苦のすえやっと38度線近くの鉄原にたどりついた。そこで見たものは、日本人の娘達が次々にまずソ連兵に犯され、ついで朝鮮人の保安隊に引き渡されてさらに散々に辱められたうえ、虐殺されている光景であった。(中略)
 吉州や端川の海岸線にでた人たちに対するソ連兵や朝鮮保安隊の略奪と暴行は、残酷をきわめた。夜中に雨戸を蹴破って侵入してきたソ連兵は、17になる娘を父親からひったくるように連行。娘は明け方になり無残な姿で、涙もかれはてて幽鬼のごとく帰ってきたという。
 みなソ連兵を朝鮮人が案内したのだった。
 部落ごとの保安隊の関所では、厳重な身体検査が行われ、金や着物や米などが取り上げられた。靴の底や、女の髪のなかから金を探し出すのはふつう。一糸まとわぬ姿にされ、取調べられた若い女性もあった。
 城津での惨状は言語に絶した。(中略)朝鮮人の男女が数十人の団体でおしかけ、干してある洗濯物から赤児の着物まで剥ぎ取って掠奪され、あげくは婦人の“提供”を要求されたという(正論2005年11月号)』(http://mochiron.grupo.jp/blog/300630

 日本人は、先の大戦で様々な被害を受けたが、以上のようなエピソードも、その一つである。
 ソ連軍は、日ソ中立条約を破り、突如として満州樺太、千島列島に侵攻した。そして日本の敗戦の混乱のさなかで、このような日本人に対する略奪や暴行、殺戮が、大陸のそこここで無数に行われたのである。
 ここで侵略者はソ連(ロシア)であり、混乱の責任は日本には無い。日本軍はソ連及び支那武装解除された。連合国側に民間人を守る責任があった。にも関わらず、連合国は日本人の安全を守らなかった。
 そればかりか、ソ連日本兵を強制連行し、シベリアの収容所で奴隷労働させることまでしている。その結果、数十万人が凍土の土となった(http://www7a.biglobe.ne.jp/~mhvpip/Sengoshori.html)。これらは全て、疑い無く戦争犯罪である。連合国の犯した、明らかな「人道に対する罪」である。
 繰り返すが、ソ連軍は国際条約を破り、日本及び満州を侵略し、満州国を消滅させ北方領土を略奪した。ソ連による対日攻撃は、ルーズベルトも要求していたので、これらの一連の侵略行為については、明確に連合国の共同謀議も成り立つ。ソ連による日本侵略は、連合国の犯した「平和に対する罪」である。
 だが、連合国側の誰も、ソ連の侵略と、それによる被害について、日本側に謝罪していない。裁かれても居ない。勝者は裁かれ無くて良いのか?、勝者は罪を犯しても謝罪しないのか?
 そこに、いかなる公正も正義も、全く何もない。
 ここから導き出される結論。勝者が敗者を裁く事は不可能であるし、裁いてはいけないのだ。だとすれば、そのような不正義に拠り課された罪に対し、日本が謝罪する理由もないし、また、謝罪してはいけないのである。
 何故なら、謝罪すれば、勝者が敗者を裁くという不正義を認める事になるのだから。
 争いを避ける目的で、不正義に安易に恭順してはならない。もし不正義に恭順すれば、不正義を成した者は増長し、新たな不正義を犯すであろう。つまり不正義に恭順することは、不正義に加担するに等しいのだ。



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