中国、ＴＰＰ参加の可能性
中国が、ＴＰＰ交渉参加を巡り、利害と可能性を分析中だという。
『中国商務省の瀋丹陽（シェンダンヤン）報道官は３０日、環太平洋経済連携協定（ＴＰＰ）の中国の参加について「利害と可能性を分析している」ことを同省ホームページで明らかにした。
同報道官は「国内各部門と産業に対し、ＴＰＰに対する見方について聴取している。ＴＰＰ交渉の参加国と情報交換をしたい」とし、関係者からの情報収集を活発化させる考えを示した。中国はこれまでＴＰＰを含む自由貿易の枠組みについては、「開かれたものでなければならない」とし、ＴＰＰが中国外しにつながることをけん制してきた。
ＴＰＰ交渉には、米豪など１１か国が参加しており、日本も７月会合から交渉に加わる。米国主導で知的財産権の保護や投資の自由化など、高いレベルでの交渉妥結を目指している。中国が交渉に加わるには、これまでに決まったルールに従う必要があるほか、すべての参加国の同意を取り付けることも必要で、「中国がＴＰＰ交渉に入るのは、相当に厳しい」（日中外交筋）との見方が出ている。（2013年5月31日 読売新聞）』（http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20130531-OYT1T01264.htm）
私はＴＰＰ参加については反対しているが、ＴＰＰ賛成派の言い分の一つに、中国包囲網というのがある。
評論家の櫻井よしこさんは、歴史認識の問題などでは尊敬する方の一人だが、その櫻井よしこさんにしても、ＴＰＰ参加は、中国包囲の為に絶対必要とか言っている（http://www.news-postseven.com/archives/20121203_158109.html）。
しかし、中国がＴＰＰ交渉参加を検討と言っている事からもわかるように、このＴＰＰというのは、そもそも安全保障の枠組みでは無いのである（http://www.mitsuhashitakaaki.net/2013/04/03/korekiyo-38/）。
それでも、ＴＰＰ賛成派は、中国がＴＰＰ参加の可能性を言うのは、日米離間の揺さぶりだから惑わされるな・・・とか言っているようだが、最早、何を言ってもＴＰＰが中国包囲網で無い事は、バレバレな訳である。今中国がＴＰＰに参加できなくても、将来参加する可能性はあるのだ。
で、日本がＴＰＰに参加し、中国も参加するとなれば、更に嫌過ぎる現実が待っている。ＴＰＰでは、非関税障壁として、食品の原産国表示が無くなるという声もある（http://iroirosirabetemitayo.blog.fc2.com/blog-entry-5.html）。
もし怪しい中国食品が、原産国表示無しで入ってきたら？、どうすんだよ！
私は、米国と中国が裏で繋がっていると、いつも懸念している。その兆候はある（http://kiyomaro.iza.ne.jp/blog/entry/2865293 http://blogos.com/article/61909/）。
一連の尖閣危機にしても、あれさえ、日本をＴＰＰに追い込む為に、米国が中国に頼んでやらせている可能性さえ、数％くらいはあり得ると妄想している（http://d.hatena.ne.jp/NOFNOF/20130322/1363932777）。
その妄想を更に広げると、中国がＴＰＰ参加しないと言われていたのも実は、日本を参加させやすくするための、米中が口裏を合わせたデマで、実は、将来、中国がＴＰＰに参加するという密約が米中の間にあるのでは？
国際社会ではこれくらいの事は有り得る。大東亜戦争末期、日本はスターリンに停戦の仲介をお願いしていたが、一方、スターリンはアメリカと対日開戦の協議をしていた。
習近平は、スターリンより「まし」な人間か？
中国と米国には、ＴＰＰを巡る密約があり、中国と米国がそれぞれの役割を演じながら、日本をＴＰＰに参加させ、日本がＴＰＰに入ったら、後から中国もＴＰＰに加わる。こういう約束があるんじゃないか？
日本と中国の間で、経済は冷え込みつつある。日本企業は中国から撤退し、中国食品も日本人は買わない。だからこそ、今、中国にとってＴＰＰ参加はメリットがある。ＴＰＰの枠組みで、中国製品を日本にドバドバ買わせられるかもしれない。そして中国経済を成長させる。それが中国の狙いだ。
つまり米中で、日本というケーキを切り分ける密約が出来ているかも・・・それくらいの可能性は、想像しておかないと。
いずれにしろ、日本はＴＰＰ参加で得る物は殆ど無い。なのに、何故か参加の方向で動いている。では、このシナリオはどうして動いていて、背景に何があり、シナリオを書いている奴は誰。それくらいは、考えておこう。
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