五輪ロゴ問題の法と倫理


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 佐野研二郎氏の妻が、トートバッグ問題と五輪エンブレムは無関係と強調し、報道陣に理解を求めた。
東京五輪のエンブレムやサントリービールのキャンペーン用トートバッグのデザイン盗用疑惑の渦中にあるデザイナー・佐野研二郎氏(43)が18日、京都市内で講演会を行ったが、疑惑については口を閉ざした。
 出席者によると五輪エンブレムの審査委員を務めた永井一正氏らとの講演だったが、佐野氏は何も話すことはなかったという。
 また、佐野氏は無言だったが、代わりに妻の恵子氏が取材に対応した。
 サントリーのトートバッグでは30種類のうち8種類について第三者のデザインをトレースしたことを認め、取り下げた。しかし、この1件と五輪エンブレムの問題は無関係だと強調し、エンブレムを取り下げることは考えていないという。
 恵子氏は「佐野研二郎は応募した応募者であって、何ら自分で決定権がない。佐野研二郎が取り下げる立場なんですか? トートバッグとエンブレムの件と、どういうつながりがあるんですか?」と報道陣に逆質問。
 続けて「トートバッグの件については法的なことを待たずして取り下げた。それが誠意だと思って。それで[あなた、不祥事を起こしていますよね。エンブレムの資格あるんですか]と言われれば、それは結びつけ。トートバッグとエンブレム制作のプロセス上、何か関連があるんですか」とまくし立てた。
 さらに「普段の仕事で、佐野の確認なしに最終形として納品するということはないようにしてました。この件(トートバッグ)に関しては、それが漏れていた」とし、トートバッグ以外には問題がないことも明言。
「過去にさかのぼって調べるのは勇気のあること。ここで次、出てしまったら謝っても通用しない。大丈夫なものしか世に送り出していないという自負もあったが、こういうミス(トレース)が起きてしまった。もう出てくることはないと思います」と言い切った。
 また、同じく佐野氏がデザインした名古屋市東山動植物園のシンボルマークが、中米コスタリカ国立博物館のマークに似ているとの指摘があった。
 恵子氏は「比較している、元の(デザインをした)方から[私のとあなたの似てますね]というような問い合わせはない。こちらとしても模倣したという認識は全くない」と“パクリ”ではないことを強調した。(東スポWeb 8月18日)』(http://www.tokyo-sports.co.jp/sports/othersports/436920/
 トートバッグと五輪ロゴの問題は無関係ではない。


 何故なら、両方ともデザインの責任者は佐野研二郎だからだ。
 無関係と言えない。密接に関係している。
 しかし佐野研二郎も、そして五輪組織委員会も、法的に問題なければ、それでいいという立場に凝り固まっているようだ(http://deliciousicecoffee.blog28.fc2.com/blog-entry-5929.html)。
 その考え方はおかしい。
 我々の社会には、法の前に倫理がある。倫理観は法律のように明文化されていないが、しかし社会通念として存在するものだ。
 法律なんて、下の下の存在で、法的にOKであれば倫理的にOKということにはならない。
 ここのところが、佐野研二郎五輪組織委員会も分かっていないようだ。
 これは日本の劣化だ。


 そもそも昔は、日本の文化では契約書なども、それほど重視されなかった。しかしそれは、日本人が法的にいい加減であったからではない。
 日本人は、法よりも前に倫理を重視していた。
 まず信頼感が土台にあり、それを証明する「証」として契約書などを作ったのが昔の日本(従って契約書を作らない仕事も多かった)。
 欧米のように、相手が信用できないから契約書を結ぶという考えとは、根本的に異なる。
 そういう観点から言うと「法的に問題ないから問題ないでしょ」と突っぱねる態度は、日本的でないのだ。
 大体、ドビ氏が訴えてきている以上、この問題は法的にもグレーになってきている(http://d.hatena.ne.jp/NOFNOF/20150813/1439473152)。
 法的な問題にされて来ているということは、倫理的に言えば最低の状態になっていると言う事だ(裁判権を乱用する悪意者からの攻撃を受けているので無い限り・・)。
 倫理的に考えれば、どうすれば良いか、佐野研二郎五輪組織委員会も、当然分かる筈だ。
 それが分からないとしたら、彼らは日本人では無いのかも知れないね。

 
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